脱走(Update Edition)


エピローグ

アラームが鳴っている。

そう気づいて、清水平は目覚めた。今日は4月7日。実力テストの日だ。そういえば、結局勉はどうなったのだ?そう思いながら、僕はテレビをつけた。そこでやっていたニュースに僕は驚いた。

「最初のニュースです。昨日の朝、打保勉という中学生が行方不明になりました。その後、昨日の昼に東京都新宿区で彼の姿が目撃され、警察が保護しようとしましたが、逃げられてしまい、以後彼の姿は目撃されていないそうです…。」

え…?どういうこと?そんな…。東京という遠いところに現れ、また行方不明になったのか?なんで…。その時、速報が流れた。

「新しい情報が入ってきました。彼の父打保真一が死亡したそうです。飛び降り自殺だとみられ…」

え?彼の父までも自殺?なんで?もしかして、真一さんが起こったことで勉は行方不明になったと思い、つぐないとして死んだのか?

そんな…。僕の友達が行方不明になって、その父までも…。そんな…。そんな…。これでは学校でもきっと集会が開かれる。もう勉とサイクリングできないかもしれない。いや…。いや…。

「うわあああああ…。」

思わず僕は叫んでいた。いや…。いや…。

でも、同時に、ある決意を固めた。もう2度と、あのようなことが起きないようにしよう。そのために、友達を大切にしよう。そう、僕は考えた。


あとがき

みなさんこんにちは、TYPEDです。この小説は、TYPED Blogで画像として公開している「脱走」の完全デジタル版です。デジタル化するに伴い、「脱走」の一部表現や現実に存在していない公共交通の運行を改め、2016年当時、実際に存在していた運行に合わせました。表現も適切な物に改め、本編で説明不足な部分には補足もつけています。ですが、物語の内容は変更しない程度のアップグレードなので、ご安心ください。創作小説再編計画第1作目である本作をご覧いただき、ありがとうございました。


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